2018年03月20日
サプリメントの通販CM、ちゃんと見たら面白い
あるサプリメントCMでの話。
登場するのは70歳という夫婦。
「定年退職したら食が細くなって、うどん1玉は食べきれない。
それで夫婦で半玉ずつ分け合っている。
これで腹いっぱいになるので野菜などはとても食べられない。
そこでこの**を飲むことによって元気で健康が保たれている。」
というもの。
中にはそんな人もいるでしょうが、
今の70歳はカツ丼、ステーキ、天ぷら、焼肉、何でも食べていますよ。
このサプリCM、食事からではなくても必要な栄養は摂れますよ
ということを、年寄りのイメージを使って言いたいということは分かりますが、
それにしてはちょっと無理があるような。
これにはこんな背景もあるのではと思いました。
放送に流すCMは自社では作れませんし、
CM枠も取ってもらわないといけないので専門の広告代理店に頼みます。
お金と相談しながらプロに総てお任せに。
広告業界は体力商売なので割と若い人が多く、
この人たちが考える“食べない”というイメージを持つ年齢が70歳なのかと思います。
(60歳では自分の親を考えると何でも食べていて食欲がある、
80歳にすると老人色が濃くなる)
そして食べられなくなったことをどう表現するか、
肉とか油ものでは当たり前過ぎる、
そうだ!うどんさえ食べきれないことにしよう、
プラス、定年退職がいいね。
これでストーリーが決まりました。
後は仕上げて役者さんに演じてもらうだけ。
現実とのズレを感じたのはこんなことではと思います。
しかし、この「サプリで健康」というのは、
若い人を使うなら寝る暇もなく忙しいという設定か、
逆に病み上がりみたいな人、高齢者を使うかの両端しかないのでは。
ところで通販の商品は、初回に限り無料とか半額で勧誘していますが、
大体2〜3回目のリピートから黒字が出るような価格設定になっているそうです。
ずっと愛用している人は会社利益に貢献していますよ。
(先日、この“半額”については公取委からクレームが付いていました)
posted by ふうちゃん本舗 at 10:03| 店主敬白